第236首 あんたが勝負を決めるなら

四戦目の勝利をもぎ取り、珍しくガッツポーズまで見せる周防。クイーン戦で「あい」を取ったのは千早で、残り札はあと一枚の1-5。次に読まれた「ちはやぶる」は空札。

こちらの札に「ちは」はなかった 新の試合中に「ちは」は出なかった 「ちは」は私のことも 新のことも 助けない

若宮は足を痛めながらも、そこから三枚連取。札の声を聞きながら、自陣の「よをこめて」に意識が行く。

最後の札はうちやからね あんたが勝負を決めるなら

読まれたのは「つくばねの」。若宮陣の二枚のうちのもう一枚を、千早が抜いた。

ここは そうだよ ここは 浦安の間 読手の真正面
「おおえやま」はもちろんかなちゃんの札で 「つく」は意外と筑波くんじゃなくて

千早が机くん=駒野を思い浮かべる中、山城読手の読みが続いている。

こいぞつもりて ふちとなりぬる――

クイーン戦四試合目は千早の勝利で終わった。

わたしの「勝利確定席」

若宮は畳に残った「よをこめて」に手を伸ばすが。

あんたが勝負を決めるなら うち 読まれたのに

札の神様達を千早が救い上げる。若宮が零れた札を起こすと、掌には何故かミニチュア駒野。荒野の先を千早が行く。


若宮は「出札が悪かっただけ」と強がるが、若宮母は心配する。

「そやけど 次負けたら あんた クイーンちゃうくなる…」

新が通り掛かり、若宮は手元に小銭が無いので、襷を賽銭代わりにと押し付ける。

「言うてきて 新 うちの代わりに 近江神宮に」

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memo

クイーン戦も四試合目終了。えっ、「つく」は筑波の「つく」じゃなく、机くんの「つく」なの? 瑞沢初期五人のうち一人だけ百首と結びつかない駒野勉という名前にしておき、渾名で机、後に筑波というキャラを登場させての、まさかのカモフラージュ? 筑波は「あ」札だと何度か触れられ来たのは、お陰で16枚も得意札が出来たよではなく、そういう意味での伏線? という衝撃に、そのページ内で千早を見る菫の目玉がすっかりギャグ顔で、私もそんな気分だよ……

その「つく」とセットで、取れなかったが「おおえ」のかなちゃんを思い浮かべ、下の句の「恋ぞ積もりて」と来たが、積もるも何も、アナタ長らく気付かなかったでしょうに二人の何を知っているの? ここまで恋バナ描写は無い筈。

詩暢の掌に机くんがいるのも違和感。第155首で詩暢が太一と対面した時にも思ったが、机くんはもっと接点が見えない。心象風景ではなく、単に札の神様ではない知らん男というのを表現しているだけかもしれないが。しかし、最終戦を控えている新に、滅茶苦茶なことを頼むなあ……。同じ立場と認識しているからなのか。

と突っ込みどころばかりだが、助けてくれない「ちは」と、「恋」というキーワードが登場したので、千早の気持ちがいよいよ明確にされる時が近いようだ。

登場した札は「ちはやぶる」「わがそでは」「おおことの」「おおえやま」「つくばねの」と、詩暢が勝負と見た「よをこめて」。

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